翠星のガルガンティア 3話 ネタバレあり感想
(以下ネタバレ)
今週は策謀がダラダラ進む話かと予想してたら、意外にも、
Aパートは対話と理解、
Bパートは驚きの意外な方法でのバトル、と、
またもや予想以上に面白い展開で、とても楽しめた。
悪いやつをスッキリやっつけて爽快!ってだけでなく、
ガルガンティアでの倫理観、生命観の一部が示される、重要な話でもあると感じた。
以下、備忘と整理を兼ねて列挙。
順不同。
取り上げる話題の粒度もまちまち。
アバン。不安そうにレドのところへ向かうエイミーの表情。
このアニメ、短いカット(1秒とか)で重要な意味を持つ仕草・カットが連発されたりするんで、観るとき油断できねえな!
エイミーの涙。「バカ!」勝ったのになぜ?と思っちゃうレド脳。そりゃ殺人したからに決まってんでしょ!
キリングマシーンのレドにはそのあたりはわかるわけもない。
ヒロインの強い感情の表明、というリアクションで、倫理観を示す重要なシーン。
Aパート。
ベローズとの対話と理解の部分は、ガルガンティアの倫理観を、
レドが(視聴者も)理解してゆく、非常に重要なシーン。
重要ワード、概念が連発する密度の高いシーンで、これうっかり観てると1回じゃ読み切れないと思う。
単に「人殺しイクナイ」だけでなく、何故いけないのかまで踏み込んで話されることは大事。
また、倫理の基盤となる相互協力がなぜ必要なのか、それは海だけで陸地もない、ウミギンガの電気がないと人類が生存できない、(ヒディアーズの跳梁する宇宙とは違った意味での)厳しい世界だということが背景にあるのも要注意。
劇伴が新曲で始まってる。この曲もいい感じ。
悲しむエイミー。人が死んだということを素直に表現するエイミーの感受性と性格がわかる。こういう心理描写で人物像を描いてゆくとこにちゃんと時間使うのは、2話もそうだけど、よいね。
そこへベローズ登場で、話が動くことが示唆される。短いカットでよく構成するよなぁ。
カイト二人乗りかよ!着地でコケるベローズのアクションが面白。
銃を構えて警戒するレド。女二人相手に銃向けるとか何やってんすか(完全に色仕掛けに負けるタイプの人間の発言)。でもまぁレドの立場なら、四面楚歌でユンボロに囲まれて銃口向けられたりもしてたし、警戒するのは当然か。
まだエイミーも含めて相手に心を開いてないっていうレドの心理の表現。(これがBパート最後の「アリガトウ」で心を開きはじめるってのとの対比にもなる)
緊張しながらレドに対話を求めるエイミー。2話もそうだけど、作り笑いとかではない。真剣である。対話に対して真摯なその姿勢は、やはりメッセンジャーのポリシーもあるだろうし、素直な性格ってのを示す描写ってのもあるだろう。
でかいチキン肉わらた!網で焼いてランチ。豪勢な差し入れだ。
海鳥か養殖かっつーと、まるまる太ってるし養殖か。
「何故殺した」から始まる問答は、生命の問題に、シンプルに正面から迫ろうとするいいシーン。
ベローズの重要な台詞が立て続けに。
「殺生は何よりも戒められている」これ重要。今のこの世界よりずっと重たい言葉のはずだ。あるいは、今のこの世界で軽視されがちだが、今のこの世界でだって同じように重たい言葉。
「魚を釣ってきた者には真水を与えよ」これも超・重要。ギブ&テイクだけじゃなくて、海だけの世界でやっぱ真水ってそこまで重要なんだってのもわかる。
ベローズが手渡す通信機。言葉で「つなぐ」重要な小道具がきた。
去り際のさっぱりさから、ベローズの性格がわかる。いいシーン。
「俺がこの船の住人に(なる)?まさか」相変わらず戦線に戻ることしか考えてないレド。そりゃそうか。15年そうやって暮らしてきたんだし。(2013/05/01追記:16年でした。1話アバンでの時間数より)
「ほんとにありがとう」エイミーの言葉。
「不思議な言葉だ」翻訳は文章任せだったので、「ありがとう」という言葉について、意味を知らずサウンドの印象から興味をもつレド。この話の運びは面白い。
3話タイトルから予想したとおり、海賊のボスは女。
左右の二人は側女?いや奴隷か。首輪だし。(あとでわかります)
「あたくしの敵ではない」この自信、なんか面白いユンボロ持ってんだな!
リジットにレドと交渉させる船団長。なぜ自分でやらない。(あとでわかります)
殺傷したことを謝罪するレド。早速ルールにならっている。
「取引」レド。駐留、支援が欲しい、という意志は2話からそのままである。
魚と真水の話を出して、取引を認める船団長、話のわかる奴だ。
2話のときはよくわからなかった船団長だが、ここでしっかり人となりが紹介されており、またそのボリュームから、そこそこ重要人物となることもわかる。
アイキャッチはベローズの持ち物。1話はレド、2話はエイミーだった。4話はリジットのメガネでも出てくるかな?それともエイミー弟ベベルかな。
リジットのメガネはオヤジの形見…だったりはしないかさすがに。
陽動だけなの?無力化させりゃいいじゃん。ガルガンティアが自力で武威を示す必要あるってことか。
「ブリキヤロウ」わらた。もう中に人などいないことは受け入れたようだ。
マロッキーがイイ味出してる。抜けた表情なこともあるが、しっかり仕事はするって感じ。カコイイ表情のシーンもあり、今後も絡んでくるのでは。
ガルガンティアも砲撃戦。ドンパチしちゃうんだー。なるほど。やはり自力で武威を示す必要あるってことか。
実体弾くらってヘコむ船体。爆発とかよりも運動量・エネルギーがわかって、こわい感触ある。
17分ってそこまで戦況予測できるのかよチェインバー。便利だな!かなり重要な能力。
「みな」伏兵くる!「アイサー」お前ら奴隷じゃなくて腹心なのかよ!どこまでそれは秘密事項(切り札、懐刀)なんだ?
潜水艦…だと…!?そしてそこからユンボロ発進、ガルガンティアに奇襲!
完全に意表をつかれて、バトル第二幕が開幕。この展開は面白い。興奮する。
ザリガニロボ!ガルガンティアのユンボロと、ユンボロバトルだ!まさか3話でそこまで話が進むとは思ってなかった。
もう3話なのにこの高密度でイベント詰め込むのは、素晴らしいの一言。
「あなただけではなくってよ」かっけー!
ロケットでジャンプ!また意外なことをしてくれる!面白。
劇伴も新曲というか新フレーズ。盛り上がってよいよい。
壁をドゴーンドゴーンとディオのように登る。かっけーな!
船団長が敵の狙いを解説しつつ潔さもみせるというおいしいカット。
二人娘が増援!またおいしいとこ持ってくなあ!
水って、チェインバーなら水も余裕ですよ。あ、フローターあるからそもそも海に引きずり込むこともできなかった。デスヨネー
「降伏せよ」ジャイアントスイングわらた。ユーモラスである
根性みせる海賊ボス。そのまま飛んでくのは古典的でもありおいしい退場方法。こりゃリベンジあるで。
ボスがやられたので、総崩れの海賊たち。
「ありがとう」観衆の言葉が温かい。
「何度も聴く言葉だな」レド、さっきのエイミーの言葉を覚えてた。「感謝、か」
レドが最初に意識した言葉が、感謝の言葉。いいね。
「この世界は僕らを待っていた」もそうだけど、アクションを肯定する、エールを送る作者達のメッセージだと思う。
「父上なら…」リジットの父親は先代の船団長だったのかもね。
「判断はお前に任せる」リジットに船団長がいろいろやらせる意味がここでわかる。次代を育てようとする船団長。
エイミーの魚料理で締める。「アレ…」で視聴者もわかる、片言の「アリガトウ」いいね!チェインバー任せにしなかった。
一歩あゆみよるアクションを示したレド。ある意味、話が大きく動き出す瞬間でもあると思う。
ED。グレイスの声優、OPの歌手かよ!そりゃ意外。高周波がいい感じだと思います。(2013/04/22追記:グレイスの声優は、OP歌手の茅原実里ではなく、サーヤ役の茅野愛衣でした。見間違えてた。失礼しました)
EDの帆船の画像、2話時にも気になってたんだけど、こりゃ次回予告の映像なのか!凝ってるなあ!
予告じっくりみると登場人物や行動からいろいろ予想できると思うけど、あまり見ずに、先入観なしでいるのも良いかもね。一場面だけ切り取った映像ってのは、先入観やミスリーディングの元にもなるので。